ウッドブラインド マガジン
ウッドブラインド=ベネシャンブラインド
色々なメーカーのホームページを見てみると、ウッドブラインドの紹介文で、「ベネシャンブラインド」と明記してあります。
所謂、横型ブラインドの事を指示しているのですが、なんで?ベネシャン???と私もブラインドの販売を始めたころは不思議に思っていました。
ぶっちゃけて説明すると、
ベネシャン(venetian)ブラインド=ベネチアのブラインド
という意味になります。
ベネチアって何よ!という方は、こちら(link to wikipedia)。
ここは格好よく、ヴェネツィアと言いましょう。さらに英語で表記するならヴェニス(Venice)ですね。
あの’ヴェニスの商人’のヴェニス=ヴェネツィアです。
ベネシャンブラインドの発祥については推測の域を出ませんが、ヴェネツィアではなくペルシャだったと考えられています。
ヴェネツィア(ヴェニス)の商人は、東部の国(ペルシャ)との貿易を通じて新しい窓の覆いを発見し持ち帰り、ヴェネツィアとパリにも紹介しました。
という訳で、フランス人はベネチアンブラインドを今日まで、「Les Persienes」と呼んでいます。
その後、各地に紹介されると、たちまちヨーロッパ全体で人気のある窓覆い(ブラインド)になりました。18世紀の絵画にも盛んに描かれるようになったことから、その人気をうかがい知ることができます。
ヴェネツィア(ヴェニス)の商人が紹介したブラインドだから、一般的にベネシャンブラインドと呼称されるようになったという訳です。ヴェネツィアの東方貿易というと、シルクやペルシャ絨毯の繊維製品、胡椒などの香辛料が有名で、宝石も有りますが、ブラインドも含まれていたとは、驚きです。
窓覆いには、ローマンシェードも有ったり、現イタリアの各地域はインテリア文化も花開く場所だったようですね。
目を瞑ってウッドブラインドを開けると、ヴェネツィアの海風を感じる。と、まではいきませんでしたが、おしゃれな空間を演出できる理由の一端を感じました。
物の本にはベネシャンブラインドについて以下の記述があって、端的に説明してくれています。謝謝。
「巻上げ式窓おおいの一種。スラット (薄板) が自由に傾斜し。通風と日よけを兼ねる。イタリアのベネチアで発達したのでこの名がある。細長いスラットを多数。水平に重ね。細紐で上からつるし。吊紐は天板についている滑車を通って。左右両端に垂れた紐につながっている。垂れ紐の一方を引くと。スラットの傾斜が自由に変り。日射方向に応じて角度を調節でき、見通しをつくることもできる。」
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ササキヒサシ
主にブラインド関連商品の開発・仕入を中心に業務をする。仕入は現地で行うという方針で、中国、台湾などで海外企業と一緒に商品開発をしている。蝉はおいしいと断言できる雑食系。